在宅で仕事をする際の懸念点

在宅で仕事をするケースが増えています。長時間通勤から解放される、自分のペースで仕事が進められるといったメリットもありますが、リモートワークを行うことによる懸念すべき点もあります。

まず、会社のシステムに接続を許可することで、会社の機密情報(まだリリースされていない製品に関するデータ、人事考課に関する情報など)が外部に漏れるリスクが高まることです。また、個人が所有するパソコンで接続を許可すると、当該パソコンがコンピュータウイルスに感染した場合、接続している会社のサーバにも感染、サーバが停止して業務が滞ることも考えられます。

在宅でリモートワークを行う環境にも懸念材料があります。従業者の個人宅の場合、必ずしも個室があるわけではありません。家族が接続しているパソコンの近くを通ることもあり、小さな子供がいる家庭では、時々子供の相手をする必要も出てきます。そういった状況の下で、会社のオフィスで仕事をしている場合と同程度の効率を求めるのは厳しいでしょう。

加えて、管理職の意識がオフィスで仕事をしている場合を想定していると、ウェブカメラを通して、四六時中報告を求める、会議システムを使って頻繁に打ち合わせをしたがるといった方向になりがちです。そうなると、本来取り組むべき仕事よりも管理職への対応に忙殺される時間が増え、結果的にオフィスで仕事しているのと変わらない、もしくはそれ以上の長時間勤務になることも起こります。

在宅で仕事をするリモートワークのメリットを享受するためには、懸念材料とその背景も含めた対策が必要です。